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春の風は、思った以上に正直でした

春の風は、思った以上に正直でした

桜が満開の公園でデート

桜が満開の公園は、
思っていたより人が多かった。

でも、それがよかった。

にぎやかで、
どこか少しだけ浮き足立った空気。

「ちょうど見頃だね」

そう言って笑った彼女の顔を見て、
来てよかったなと思った。

春の空気は、やわらかくて油断しやすい

彼女とベンチに座って、
コンビニで買ったコーヒーを飲む。

暖かい。
でも、少しだけ風がある。

春は
この「ちょうどいい感じ」が油断を生む。

寒くないから大丈夫。
厚着じゃないから軽い。

そう思っていた。

でもそのとき、
ふわっと風が吹いた。

桜の花びらが舞って、
彼女の髪にふれる。

その一瞬は、
すごくきれいで。

――同時に、
現実も運んできた。

風と一緒に、見えてしまうものがある

風が少し強くなって、
シャツが体にふれる。

さっきまで気にならなかった感覚が、
急に意識に上がってきた。

「あれ?」

そう思った瞬間、
もう気づいてしまっている。

視線が気になる。
距離が気になる。

彼女は、
何も言わない。

いつも通り、
桜を見ている。

でも、
だからこそわかる。

これは、
自分だけが気づいてしまったやつだと。

春の風はやさしい。
でも、
ごまかしはきかない。

散っていく桜と、一つの気づき

そのあとも、
普通に会話をした。

笑ったし、
写真も撮った。

楽しい時間だった。

でも、
心のどこかに、
小さな引っかかりが残っていた。

帰り道、
ガラスに映った自分を見て思う。

ああ、
これか。

大げさな話じゃない。
誰かに指摘されるほどでもない。

でも、
こういう小さな違和感が、
空気を変えるんだなと。

散っていく桜を見ながら、
なんとなく思った。

風と共にシャツが体に張り付いて胸元が浮き出て見えた。

次は、
何も気にせず、
ただ春を楽しめるようにしたい。

そのためにできることは、
きっとそんなに多くない。

おわりに

春は、やさしい季節です。

でも同時に、
少しだけ正直な季節でもあります。

風が吹いて、
桜が舞って、
何気ない一瞬に気づくことがある。

それは、
悪いことじゃない。

ただ、
次に活かせばいいだけ。

何も起きない時間が、
一番心地いい。

そのことを、
この春、少しだけ学びました。