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新しい年を迎える前に、身につけるものを替えてみた

新しい年を迎える前に、身につけるものを替えてみた

年末は振り返りの時間

年末になると、不思議と気持ちが少しだけ静かになる。
仕事納めが近づき、街が慌ただしくなる一方で、
心の中では「一年を終える準備」が始まっているのだと思う。

大掃除をしたり、書類を整理したり、
カレンダーを新しくしたり。
年末年始の行事は、どれも「区切り」を意識させるものばかりだ。

今年もそれなりに頑張った。
大きな成功があったわけではないけれど、
なんとか無事に一年を終えられそうだ。

そんなことを考えながら、
ふとクローゼットを開けたとき、
私はあることに気づいた。

——身につけるものだけは、ずっと同じままだった。

スーツは買い替えている。
シャツも、靴も、ネクタイも、
少しずつ新しくしてきた。

けれど、
服の下に身につけるものについては、
ほとんど変わっていなかった。

「まだ使えるから」
「見えないから」
そうやって後回しにしてきたものが、
そこにそのまま残っていた。

年末は、
物を捨てる季節でもあり、
整える季節でもある。

私はそのとき初めて、
「新しい年を迎える前に、
 替えておくべきものがあるのかもしれない」
と思った。

下着を替えただけなのに、気持ちが少し変わった

きっかけは、クリスマスだった。
妻から、下着をプレゼントされた。

正直に言えば、
最初は少し照れくさかった。
「下着か」と思ったし、
特別感がないようにも感じた。

けれど、
実際に身につけてみて、
その印象はすぐに変わった。

生地がやわらかい。
締めつけすぎないのに、だらしなくない。
そして乳首が透けない加工になっている。
体の動きについてきて、
一日中、違和感がない。

私はこれまで、
「下着なんて、こんなものだろう」
と思い込んでいたのだと気づいた。

シャツを着たときの感じも、少し違った。
胸元のラインが自然で、
鏡の前に立ったとき、
無意識に背筋が伸びている自分がいた。

誰かに見せるためではない。
誰かに評価されるためでもない。

ただ、
自分自身が、少し心地いい。

それだけのことなのに、
その「少し」が、思っていた以上に大きかった。

年末の慌ただしい日々の中で、
仕事に追われ、疲れを感じながらも、
服の下で支えられている感じがあった。

「替えてよかったな」
そう思えたのは、
年末というタイミングだったからかもしれない。

一年の終わりは、
何かを反省するためだけの時間ではない。
自分をねぎらう時間でもあるのだと思う。

新しい年は、いちばん身近なところから始めよう

新年を迎えるとき、
多くの人が目標を立てる。

来年はこうなりたい。
こんな一年にしたい。
健康に気をつけよう。
仕事を頑張ろう。

どれも大切だ。
でも、私は思った。

大きな目標より前に、
毎日をどう過ごすかが、
その一年をつくるのではないか。

朝、身につけるもの。
肌に触れるもの。
一日中、無意識にともに過ごすもの。

それが心地よければ、
一日のスタートは少し軽くなる。
気持ちに余裕が生まれる。

下着を替えたことで、
人生が劇的に変わるわけではない。
けれど、
「自分を雑に扱わなくなった」
という感覚は、確かにあった。

年末年始は、
派手なことをしなくてもいい。
無理に何かを変えなくてもいい。

ただ、
見えないところを整える。

それだけで、
新しい年の迎え方は、少し変わる。

私は、
新しい下着を身につけて年を越す。
それだけのことを、
少し大切に感じている。

誰にも見せないけれど、
自分だけは知っている変化。

新しい年は、
そんな静かな準備から始まってもいいのだと思う。